「キングダム」好きにオススメの歴史小説、司馬遼太郎「項羽と劉邦」、漫画版「龍帥の翼」「三国志」「蒼天航路」
「キングダム」好きの方にオススメの小説と漫画がこちら
- 項羽と劉邦
- 龍帥の翼
- 三国志
- 蒼天航路
「キングダム」で秦の始皇帝となった「政」が中華統一を図りますが、始皇帝の圧政の耐え兼ねた民衆が各地で反乱を起こし、再度中国は乱れていきます。
その中国を統一していく物語が、「項羽と劉邦」です。
「項羽と劉邦」を漫画にしたのが「龍帥の翼」です。時代背景も同じで、小説と内容がリンクしているので、小説が苦手な方は、こちらをオススメします。
「蒼天航路」は「キングダム」で描かれていた時代より約400年後の「後漢時代」、三國志でおなじみの「曹操」を主人公にした三國志の漫画版と言えます。
それでは、それぞれの見所をご紹介していきます。
「 項羽と劉邦」
楚漢戦争を舞台に、武力で秦を滅ぼした楚の項羽と、人柄だけで漢帝国を興した劉邦の対立を描いた物語です。
時代背景としては、後の始皇帝となる政が中華統一を果たすというストーリー「キングダム」に描かれている時代のすぐ後になります。
キングダム 62巻 2021年7月16日発売
史実では、始皇帝の死後、宦官趙高の裏切りによって子孫は殺され、国は崩壊し、項羽に滅ぼされてしまいます
その項羽と、一緒に戦ってきた劉邦が最終的には敵味方に分かれ、最後に劉邦が勝ち、漢帝国の高祖となります。
武力をもって、逆らうものは全て殺すという残虐な項羽と、戦に出れば負けてばかり、知恵も工夫も何のとりえも無いが、自然と人が集まり、周りの部下の助言通りに動いた劉邦。
特徴のある性格の二人が対比されて描かれていて、弱い劉邦がどのようにして項羽に勝つことができたのか、全3巻でちょうどいいボリュームで読みやすかったです。
個人的には、韓信のその後がどうなったのかまで読みたかったのですが・・・
大好きな司馬遼太郎の作品の一つです。
その「項羽と劉邦」の内容をマンガにしたのが、
「龍帥の翼」(りゅうすいのつばさ)
作者は「修羅の門」、「修羅の刻」で有名な川原正敏。
小説の項羽と劉邦とは違い、劉邦の軍師として活躍した張良を主人公として、張良の視点からの項羽と劉邦を描いた内容となっています。
内容としては、小説版に出てくることとリンクしているので、小説版を読んでマンガを読むと、文字が絵になっているので、とてもわかりやすく、司馬遼太郎の項羽と劉邦が好きな方はハマると思います。
北方権三 歴史小説 水滸伝シリーズ
「蒼天航路」
単行本全36巻、漫画自体は連載を終えて完結しています。
三國志時代を背景に、悪逆非道の悪者としての印象が強い「曹操」を主人公として、幼少期から描かれています。
小説では、北方権三の「三国志(全13巻)」を読んでいたので、「蒼天航路」は小説とは大筋のストーリーは踏襲していますが、脚色が多く、ファンタジー要素が強い作品だと感じました。
史実で起こった「曹操」の失敗や非道さがあまり描かれておらず、劣勢で勝つのが難しいような戦の場面でも、「曹操」の戦略で簡単に勝利してしまったりするような場面が多く、面白いんだけど、そこは詳細に描いてほしかったなという点はたくさんでてきます。
個人的には、「劉備」の家族が人質にとられた為、「関羽」が「曹操」の元へ下るのですが、「17巻」でいきなり「劉備」の元へ戻っている場面があります。
北方権三の「三国志」ではこの辺りを熱く描かれているので期待していたのですが、このくだりの描写が無く、かなり残念でした。
また、「16巻」で幼少期からの盟友でもある「袁紹」を倒しますが、ここも意味の分からないまま、ファンタジーに倒してしまっている所も腑に落ちない所ですが・・・
作者は「衝撃のネオ三國志」とキャッチコピーをつけているぐらいなので、そういった感覚で読まなければならないとは思いますが、ファンタジー要素が強いのも事実です。
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司馬遼太郎 歴史小説「項羽と劉邦」
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漫画「龍帥の翼」
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北方権三 歴史小説「三国志」
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漫画「蒼天航路」
同じ背景の歴史小説、漫画を合わせて読むと、文章と映像が合わさってより深く、詳細まで理解することができます。
物語をより楽しむことができるので、オススメです。