会社を辞め、長野に移住し3年半が経過、昨年は目標だった起業し、個人事業主としての生活もスタートさせることができました。
移住を検討している方への参考になればと思い、仕事、お金、地方での生活について移住のリアルな面も含めてご紹介したいと思います。
①脱サラ編 会社を辞めようと決意するまでの経緯と流れはこちら ↓
②移住編-1、2 移住先をどのように決めたのか?はこちら ↓
今回は移住後の仕事に関して、会社員を辞めた後のお金の流れに関してご紹介します。
③仕事編-① ー地方での仕事、収入、お金の動きー
引越しを終えたのが12月下旬、年が明けて4月までは基本的に毎日スノボに行き、昼頃帰るという生活を続けていましたが、並行して雇用保険の手続きを行いました。
仕事を辞めた後、雇用保険(失業手当)を受給するためにはハローワークで申請が必要となります。
- 離職票を持ち、ハローワークで申請
- 雇用保険受給説明会に参加
- 2カ月間の給付制限(自己都合での退職の為)
- 4週間ごとにハローワークで認定を受ける
1カ月に2度ハローワークへ行き、求職活動についての状況報告を行うことが条件のため、給付を受けるのも手間と時間がかかります。
- 給付期間 4カ月
- 基本手当日額 6,476円
計 777,120円
1月に申請し最後の入金が8月下旬だったので、9カ月かかり約80万円雇用保険を受給することができました。
会社員時代は給料天引きだった住民税と社会保険。
給料明細をしっかり見る事もなかったので実際どれくらい払っていたのか把握していませんでしたが、実はかなりの金額を支払っているようです。
6月に今年度分の支払い用紙が届き、金額に唖然としました。
- 住民税 32,000円
- 国民健康保険 61,800円
前年度の収入に対して計算される為、仕事を辞め収入が全くない状況にも関わらず、毎月94,000円、年間では110万以上支払わなければなりません。
失業保険で80万受給しても、税金で110万がなくなり逆にマイナスです。
貯金がガンガン減っていきました・・・
会社員を辞め起業する場合、ある程度の貯金が必要だとよく耳にしていましたが、身をもって体験する事に。
失業保険の受給が終わり、9月からバイトを始めようと求人を検索。
冬は毎日スノボ予定なので、就職・正社員で働く予定はなく、アルバイトでの仕事を探しますが、時給が800円や900円しかありません。
時給1,000円を超えるものは、夜勤の工場ぐらいしか見つかりません・・・
バイトの求人に関しても白馬村、大町市では数自体も多くはなく、隣の安曇野市まで範囲を広げて仕事を探しました。
- 旅館・ホテルの清掃
- 交通誘導員
- 工場
- 生協配達員
- 野菜農園
- 飲食店・販売員
職種も限られてきます。
一方冬になるとスキー場関連での求人はたくさんあります。
白馬村と大町市周辺でスキー場は10ある為、12月~3月までの冬季限定求人は増えますが、それ以外の時期は条件に合う仕事に就くのは難しい状況です。
冬は午前中毎日滑る予定なので、午後から勤務限定で探した結果、時給870円・スーパーの品出し作業の仕事を始めました。
学生の時以来、20年ぶりのアルバイト。
これが大変でした・・・
会社員時代はMR・営業マン、一日の中で医師と面談している時間が仕事の全てで、それ以外の時間はどこで何をしていようが自由でした。
気が乗らない時は途中で帰るのも自由、残業代はつきませんが忙しい時は夜遅くまで仕事をするなど、自分の裁量で時間を使うことができる環境です。
一方アルバイト。
決められた時間の中で休むことなくひたすら労働をこなしていく。
時給で働くことの辛さ、肉体労働の辛さに気付かされました。
品出しの仕事は体力がいります。重い商品を運ぶので腰も痛くなり、1日働いても(870円×7.5時間)6,525円にしかなりません。
MR時代は営業日当だけでも1日3,000円、当時は労働に対する対価としての貨幣価値がおかしいと本気で考えていました。
嫌々ながらもバイトを続けていたのですが、11月になりスキー場の求人を目にする機会が増えました。
学生時代は4年間、毎年スキー場のリゾートバイトへ行っていました。
スキー場の求人を見てみると、時給は900円~960円、派遣会社に登録し、派遣されると1,000以上になるケースが多かったです。
学生時代、スキー場で働いていた時給が900円だったはず。
20年前以上前と時給が変わっていない=賃金が上がっていない。
世間で日本だけが賃金が上がっていないと世界各国での賃金上昇率のグラフをよく目にしますが、まさにこの通りでした。
白馬村の知名度で勝手に応募者が集まる為強気の設定なのか?と勘繰りましたが、単に相場が低いだけでしたが。
白馬村のスキー場に応募し面接、平日は毎日滑る為年末年始と週末のみの勤務で働けないか交渉した結果採用となりました。
当初の予定通り、移住2シーズン目も平日は毎日滑りに行ける環境はできました。
週末だけの勤務のため、960円×7.5時間×8~10日、月に6、7万ぐらいしか稼げませんが、移住の目的を最優先すると仕方がありません。
移住1年目の収入をざっくり計算してみるとこのようになりました。
移住1年目の収入
- 雇用保険 77万
- 退職金(2年間在籍) 50万
- メルカリ 20万
- アルバイト 13万
- クラウドワークス 5万
- その他 4万
収入合計 169万円
移住後、9月にバイトを始めるまでは時間が豊富にあったので、断捨離を含め不用品をメルカリで処分していきました。
スノボの道具やCDを処分していると20万ほどの売上に。
在宅で仕事ができないかとクラウドワークスにも挑戦。
記事などを作成し、5万の収入になりました。
時間と手間がとてもかかる為、結局割に合わないと感じそれ以降は止めてしまったのですが、在宅でも収入を得られるという経験できたことは良かったです。
転職後2年間在籍していた会社から1月に退職金が入金されていたこともあり、移住1年目は、ほとんど働いていないにも関わらず、169万円の収入となりました。
移住1年目の支出
- 生活費 180万 (月/15万×12カ月)
- 税金 112万(住民税、国保等)
- 車両費 10万
- シーズン券 10万
- FX 20万
支出計332万円
家賃を含めた生活費が毎月15万、車の税金や維持費に10万、スキー場シーズン券に10万、FXを始め結果0円になってしまったFXに20万、一番大きかった税金関連で112万。
収入169万-支出332万 計-163万
163万円の大赤字となり、貯金がどんどん減っていく移住1年目となりました。
次回は、移住後2年目3年目のお金の流れや仕事についてご紹介したいと思います。